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予防歯科は食習慣から始まる!むし歯・歯周病を防ぐための食事のコツ

予防歯科は食習慣から始まる!

つい見落としがちな「食べ方」の落とし穴

「ちゃんと歯磨きしてるのに、またむし歯!なんで!?」
こんな声、実はよく耳にします。実は、むし歯や歯周病は“食べ物の選び方”や“食べるタイミング”にも深く関係しているんです。

予防歯科というと歯磨きばかり注目されがちですが、“食習慣”もかなり重要なポイント。このコラムでは、そんな見落としがちな食習慣について、わかりやすく解説していきます。

歯を見るとその人の食習慣がわかる?

歯を見ると食習慣がわかる

実は、歯を見ればその人の食習慣や生活習慣がある程度わかってしまうって知ってましたか?

歯科医師や歯科衛生士は、健診のときに患者さんのお口の中を見て、「この方は甘いものが好きそうだな」とか「食事のタイミングが不規則かも」なんて推測することもあるんです。

食習慣が現れやすい歯のサインとは?

以下のような「歯の状態」は、実はその人の食習慣と密接に関係しています。

歯の表面に酸による白濁や溝がある
→ 酸性の飲み物(炭酸飲料、フルーツジュースなど)を頻繁に飲んでいる可能性あり。

むし歯が奥歯に多い
→ 間食の回数が多く、磨き残しが起きやすい環境になっているかも。

前歯の裏側や根元に歯垢や歯石が目立つ
→ 甘い飲み物や砂糖入りコーヒー・紅茶をちびちび飲む習慣がある可能性あり。

歯のすり減りが強い
→ よく噛まずに飲み込む習慣や、柔らかい食べ物に偏っている傾向がある。

歯ぐきが腫れていたり、出血しやすい
→ 食事が不規則で栄養バランスが崩れている場合、歯ぐきの炎症が起こりやすくなります。

なぜ「食習慣」がここまで歯に影響するの?

食事は、1日に複数回とる習慣的な行動だからこそ、その良し悪しがダイレクトに歯に蓄積されていきます。
たとえば

だらだら食べる → 唾液が働きにくくなり、むし歯リスクUP

甘いものをよく食べる → 歯垢中の細菌が活性化しやすくなる

食事の時間がバラバラ → 唾液のリズムが乱れて、自浄作用が安定しない

こうしたことが、知らず知らずのうちに“歯に記録”されていくんです。

食習慣と歯の関係を見直すきっかけに

「自分の歯、ちょっと心配かも…」と思ったら、まずは食習慣の棚卸しをしてみましょう。

  1. 間食の回数が多くないか?
  2. 飲み物に砂糖を入れすぎていないか?
  3. 食事の時間が毎日バラバラになっていないか?
  4. よく噛んで食べているか?

こうした点を意識するだけでも、お口の中は少しずつ変わっていきます。そして何より、「歯を見ればわかる」ことがあるって知っていれば、日頃からのケアにも気をつけよう!というモチベーションにつながりますよね。

歯は、あなたの“食生活の鏡”

あなたがどんな食生活を送っているか、歯は正直に語ってくれます。
だからこそ、“見られても恥ずかしくない歯”=健康的な食習慣を心がけたいですね。

予防歯科では、ただ歯磨きの指導をするだけでなく、食習慣や生活リズムに合わせたアドバイスもしてもらえます。まずは一度、健診を受けて「自分の歯は何を語っているのか」を聞いてみるのもおすすめです。

間違った食習慣がもたらすお口のトラブルとは?

間違った食習慣

実は、こんな食習慣がお口の健康をむしばむ原因になるんです。

間食の回数が多い
→ 頻繁に食べ物を口にすると、口の中が常に酸性に傾き、歯垢が増えてむし歯リスクがUP。

だらだら食べ続ける
→ 食事のたびに口腔内が酸性化されるため、時間を決めずに食べ続けるとエナメル質が溶けやすくなります。

甘い飲み物をちびちび飲む
→ 糖分が長時間口に残ることで、歯垢内の細菌が活性化し、歯を溶かしやすくなります。

夜食や寝る前の間食が多い
→ 寝ている間は唾液の分泌が減るため、むし歯菌が活動しやすくなります。

こうした習慣が続くと、いくら歯磨きを頑張っても歯垢はたまりやすく、むし歯や歯周病につながります。つまり、“何を食べるか”だけでなく“どう食べるか”も、お口の健康には超重要!

予防歯科の視点で見直す、正しい食習慣とは

正しい食習慣

では、どんな食習慣が予防につながるのか?
予防歯科の観点からおすすめの食べ方はコレ。

食事は時間を決めて、メリハリのある食生活を心がける
→ 間食は1日1回にとどめ、食事と食事の間は口の中を休ませる時間を確保。

食後はなるべく早めに歯磨きをする
→ 食べカスが歯垢になる前に、早めに除去!

よく噛んで食べる
→ 唾液がたっぷり出て、口腔内の自浄作用が働きます。

砂糖の摂取を控えめに
→ お菓子・ジュースよりも、キシリトール入りガムなどを活用。

このように、“生活習慣として定着できる食べ方”が、お口の健康を保つカギなんです。

厚生労働省の「口腔機能向上マニュアル」では、咀嚼や嚥下機能の向上支援として、食事の際の姿勢や適切な食具の選択など、環境面への援助や指導が重要であると述べられています。

具体的に何をどうすればいい?今日からできる食生活改善法

「じゃあ、明日から何をすればいいの?」と思ったあなたに。
まずは小さな習慣からスタートしてみましょう👇

おやつの回数を1日1回までにする

砂糖入りの飲み物をお茶や水に置き換える

食後30分以内に歯磨きをする

キシリトール入りガムを活用する

寝る前の間食をやめてみる

どれもハードルは高くないけど、続けることでお口の環境がぐんと改善されます。最初から完璧を目指す必要はありません。できることから始めることが、予防の第一歩です!

食生活を改善するための具体的なプラン

「正しい食習慣が大事なのはわかった。でも、どうやって変えればいいの?」
そんな患者さんのために、無理なく始められて、続けやすい改善プランをご紹介します。

ポイントは、いきなり全部を変えようとしないこと。小さな一歩から、じわじわ習慣を変えることが成功のコツです!

食生活改善プラン:ステップ・バイ・ステップ

【ステップ1】間食の回数と時間を決める

  • 毎日の間食を「1日1回」「午後3時まで」など、時間と回数をルール化
  • ガムやナッツ、無糖ヨーグルトなど、低糖・低酸性のものに置き換えるのが◎

【ステップ2】飲み物の見直し

  • ジュースやスポーツドリンクをお水・麦茶・無糖のお茶にシフト
  • コーヒーや紅茶は無糖を選ぶ or 砂糖の量を減らすよう意識

【ステップ3】“食べる時間”を意識する

  • だらだら食べを防ぐために、「食べる時間」と「休む時間」を区別
  • 食後はガムで唾液を出して、口腔内の中和をサポート!

【ステップ4】“噛む”ことを意識して食べる

  • よく噛むことで、唾液の分泌UP → 歯垢を洗い流す自浄作用が高まる
  • 繊維質の多い野菜(ごぼう、れんこん、にんじん)を取り入れるのがGood!

【ステップ5】寝る前の習慣を見直す

  • 寝る直前の食事や間食は控え、夜は「歯磨き→水分補給→寝る」のルーティンを意識
  • 寝る前に甘いものを口にしないだけでも、むし歯リスクは大きく下がります

この5つのステップを意識することで、こんな良い変化が期待できます。

  1. 歯垢がたまりにくくなり、むし歯や歯周病のリスクが激減
  2. だらだら食べが減って、体にも良い影響(太りにくい・胃腸にやさしい)
  3. 唾液の分泌が増えて、自浄作用が高まる
  4. 歯科の治療回数が減り、被せ物・詰め物のトラブル予防にもつながる

このプランは、食べ方だけじゃなく、生活の質そのものを底上げするきっかけになります。「なんか調子いいな」「お口の中がすっきりしてきた」って実感できたら、自然と続けられるようになりますよ。

健診と食習慣アドバイスを活かすことで得られる未来

予防歯科では、食習慣のアドバイスも受けられる歯科医院が増えています。

定期的な健診と食生活の見直しをセットで取り入れることで、以下のようなメリットが得られます。

むし歯や歯周病のリスクを下げられる

被せ物や詰め物などの治療回数を減らせる

自分の歯を長く保てる

結果的に医療費の削減にもつながる

つまり、正しい食習慣+予防歯科=将来のお口とカラダの健康投資なんです。

まとめ

お口から全身の健康を守るために、まず一歩踏み出そう

「歯のことなんて、痛くなってからでいいや」なんて思ってたら…それ、損してるかも!
今のうちから予防の意識と食習慣の見直しをしておくことで、10年後、20年後の笑顔に大きな差が出てきます。

「どう食べるか」が、「どう生きるか」にもつながってくる。
そんな風に考えて、一緒に“食習慣からの予防歯科”、始めてみませんか?

この記事の監修者
医療法人真摯会 まつもと歯科吹田本院
理事長 歯科医師 総院長 松本正洋
1989年国立長崎大学歯学部卒業。1989年歯科医師免許取得。1998年医療法人真摯会設立。日本抗加齢医学会 認定医日本歯周病学会

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