歯みがきしていても虫歯や歯周病になるの？

毎日しっかり歯磨きをしていても、虫歯や歯周病になってしまうことがあります。、歯磨きしているのに虫歯や歯周病が発生してしまう理由、予防方法や効果的なケアについてご説明します。

歯みがきしていても虫歯や歯周病になるの？

毎日歯磨きしているのに、虫歯や歯周病になってしまう方は大勢おられます。実は、歯磨きだけではすべての歯垢を完全に取り除くことが難しいため、虫歯や歯周病のリスクが残ります。また、歯磨きの方法や頻度が適切でない場合、汚れが取り切れないこともあります。

さらに、歯磨きの技術や時間のかけ方によっても成果が大きく異なります。例えば、短時間で手早く磨くのではなく、歯ブラシを正しく動かしながら丁寧に磨くことが求められます。具体的には、歯ブラシの角度を歯と歯茎の境目に当て、軽い力で円を描くように磨く方法が推奨されています。

また、歯磨き以外にも次のような点が虫歯や歯周病のなりやすさに関連しています。

• 唾液の量や質・・唾液が少ないと自浄作用が低下し、口腔内の細菌が繁殖しやすくなります。
• 歯並び・・不正咬合で歯が重なって生えていたりすると磨き残しが発生しやすく、特に奥歯や歯と歯の間は磨きにくい箇所となります。
• 食生活・・糖分の多い食事が歯垢の増加につながり、虫歯菌の繁殖を助長します。
• 体調の変化・・免疫力が低下していると、歯周病菌に対する抵抗力も落ちるため、症状が進行しやすくなります。

その結果、歯磨きを行っていてもリスクをゼロにすることはできません。これらの要因を理解し、適切な対策を講じることが重要です。

歯磨きで取りきれない歯垢とは？

歯磨きは口腔ケアの基本ですが、実際には完全に歯垢を除去することは難しいです。特に以下の場所には歯垢が残りやすいです。

• 歯と歯の間・・細かな隙間に歯垢が溜まりやすく、通常の歯ブラシでは毛先が届きません。
• 歯ぐきとの境目・・歯茎の周辺は汚れが溜まりやすく、丁寧な磨きが求められます。
• 奥歯の咬み合わせ部分・・溝が深く複雑なため、歯垢が取りにくい場所です。

これらの部分には、歯ブラシだけでは届きにくいため、歯垢がたまりやすくなります。また、歯垢が固まって歯石になると、歯磨きだけでは取り除けなくなり、歯周病の進行を招きます。さらに、歯石が付着すると、そこに細菌が繁殖しやすくなり、歯茎の炎症や出血といった症状を引き起こします。

対策として有効な補助器具

• デンタルフロスや歯間ブラシ・・歯と歯の間の清掃に有効で、歯垢の除去率を大幅に向上させます。
• 電動歯ブラシ・・手動より効率的に磨けるため、奥歯や細かい部分にも適しています。
• マウスウォッシュ・・口腔内の細菌の増殖を抑制し、歯垢の形成を予防します。

これらを組み合わせて使用することで、歯についた汚れを除去する精度が上がります。また、適切な使用方法について歯科医師や歯科衛生士に相談することをお勧めします。

生活習慣や食事の影響が与えるリスク

毎日の生活習慣や食事も虫歯や歯周病の発症に大きく影響します。

リスクを高める食事の例

• 糖分を多く含む飲食物・・菓子類、清涼飲料水は虫歯菌の活動を活発化させます。
• 酸性の食品・・果汁飲料や酢を多く含む食品は、エナメル質を溶かしてしまうリスクがあります。
• 頻繁な間食・・食事のたびに口腔内の酸性度が上がり、再石灰化が妨げられます。

糖分は虫歯菌のエサとなり、酸性の食品はエナメル質を溶かしてしまうリスクがあります。そのため、これらの食品の摂取頻度を減らすことが推奨されます。

不十分な睡眠やストレス

睡眠不足やストレスは免疫力を低下させ、歯周病の進行を早める原因となります。また、喫煙も歯ぐきの健康に悪影響を与えるため、禁煙を心がけることが重要です。さらに、運動不足も全身の健康に影響を及ぼし、間接的に口腔内の健康にも関わります。

歯周病のリスクを高める要因

歯周病は歯を支える骨や組織にダメージを与える病気です。歯周病のリスクを高める要因には以下があります：

• 歯磨きが上手に出来ていない・・磨き残しが多いと歯垢が蓄積し、炎症を引き起こします。
• 加齢・・年齢を重ねると歯ぐきが弱くなりやすいです。
• 遺伝的要因・・家族に歯周病患者さんがいる場合、リスクが高まります。
• 慢性的な病気・・糖尿病や心血管疾患などは歯周病リスクを増加させます。

早期発見のためのサイン

• 歯ぐきの腫れや出血
• 口臭の悪化
• 歯が長く見えるようになる
• 歯が揺れる

これらのサインが見られたら、早めに歯科医院で健診を受けることが大切です。また、症状が軽いうちに治療を始めることで、治療の効果を高めることができます。

虫歯や歯周病を予防するための効果的な方法

虫歯や歯周病を防ぐためには、日々のケアを徹底する必要があります。

基本的な予防方法

1. 正しい歯磨きの習慣

• 少なくとも1日2回、特に夜寝る前に丁寧に磨く
• フッ素入り歯磨き粉を使用
• 歯ブラシは3か月ごとに交換する

2. 食生活の改善

• 糖分の摂取を控える
• 食後に水で口をすすぐ
• 食物繊維を多く含む食品を摂取する

3. 禁煙とストレス管理*

• 禁煙することで歯ぐきの健康を維持
• ストレスを減らすことで免疫力を向上

4. 適切な補助器具の使用

• デンタルフロスや歯間ブラシを取り入れる
• マウスウォッシュで口腔内の細菌を抑える

歯科健診の重要性とメンテナンス

毎日のケアだけでは不十分な場合もあるため、定期的な歯科健診が重要です。

歯科健診で得られるメリット

• 歯垢や歯石の除去
• 虫歯や歯周病の早期発見
• 歯磨き指導や生活習慣のアドバイス
• 口腔内全体の健康状態をチェック

一般的には、6ヶ月に1回の健診が推奨されます。特に歯周病リスクが高い患者さんは、より頻繁に受診することをお勧めします。

メンテナンスの内容

• スケーリング・・歯石除去
• ルートプレーニング・・歯根面の清掃
• フッ素塗布・・エナメル質を強化し、虫歯予防に役立ちます

これらのケアを受けることで、虫歯や歯周病の進行を防ぐことが可能です。また、歯科医師との定期的なコミュニケーションにより、自分に合ったケア方法を見つけることができます。

エアフローでプロフェッショナルクリーニング

まつもと歯科では、保険適用でのエアフローでのクリーニングが受けられます。エアフローは微細なパウダーを歯に吹き付けると同時に水流で洗い流すタイプの器械で、普通の着色汚れならこれだけできれいになります。もちろん、歯垢などの汚れも落ちますし、歯茎に炎症のない状態では、とても気持ちの良いものです。

歯茎に炎症の起こっている方は、少し歯茎への刺激を感じると思いますが、ピリピリした痛みではありませんので、ご安心下さいね。まだエアフローでのクリーニングをウケたことのない方は、ぜひ一度体験されてみてください。

まつもと歯科のベテラン衛生士は、歯周病治療やエアフローの使用に関して経験を積んでおりますので何でも相談して下さいね。

まとめ

歯磨きは口腔ケアの基本ですが、それだけでは虫歯や歯周病を完全に防ぐことはできません。正しい歯磨き方法や補助器具の使用、生活習慣の改善、定期的な歯科健診を組み合わせることで、健康な歯と歯ぐきを維持することが可能です。自分の口腔環境を理解し、適切なケアを続けることが虫歯や歯周病の予防につながります。

さらに、家族全体で口腔ケアに取り組むことで、家庭内での健康意識を高めることも期待できます。健康な口腔環境を維持し、笑顔で過ごせる毎日を目指しましょう。