
歯を白くしたいと考える方にとって、ホワイトニングは魅力的な選択肢です。しかし、ホワイトニングには歯科医院、セルフホワイトニングサロン、市販品を使用した方法などがあり、それぞれにメリットとデメリットがあります。それぞれのホワイトニング方法の特長や効果、費用感についてご説明します。
歯のホワイトニング方法

歯を白く、ホワイトニングするにはさまざまな方法がありますが、それらは大きく3つに分けられます。
②セルフホワイトニングサロンでホワイトニングする
③市販のもので自分でホワイトニングする
①歯科医院でホワイトニングする

メリット・デメリット
✔︎デメリット・・・保険がきかず高価
市販の歯磨き粉などで効果がなかった方も、歯科医院でのホワイトニングは確実な効果が得られます。歯科医師や歯科衛生士が立ち会うので、歯を白くするだけでなく虫歯や歯周病なども管理してもらえたり、専門的なケア・アドバイスを受けられるのもメリットですね。
歯科医院で行うホワイトニングでは、「過酸化水素」という漂白成分を使用しています。これにより市販のホワイトニング用品で効果がなかった方でも、ホワイトニング効果が得られます。
過酸化水素とは
強い酸化剤で,そのままではほこりなどによっても激しく爆発する。通常,水溶液(約3%水溶液をオキシドール,30〜35%水溶液を強力オキシドールという)として市販。常温でも徐々に分解し,活性の酸素を放つ。漂白,消毒,殺菌,酸化剤に利用。
引用 コトバンク
このように過酸化水素自体は注意が必要なもの。
とすると、危険ですよね。歯科医院でホワイトニング剤の成分として使用するときは、もちろん身体に害がないよう薄めてあります。そうは言っても過酸化水素を含むホワイトニング剤は、歯科医院という環境の整った場所・歯科医師の監視下でないと使用できません。
値段・相場
値段の相場は20000〜50000円と開きがあります。ホワイトニング方法だけでなく、自由診療となるため歯科医院によっても値段は変わってきます。
ホワイトニング方法は3種類
①オフィスホワイトニング
②ホームホワイトニング
③ウォーキングブリーチ
歯科医院でのホワイトニングは高濃度の薬剤を使っていくので、妊娠中の方などホワイトニングが受けられない方もいます。
▼歯科医院でのホワイトニングができない人・できない歯
https://www.matsumoto.or.jp/toothteeth/cannot-whitening/
歯科衛生士目線でおすすめできる歯科医院
②セルフホワイトニングサロンでホワイトニングする
メリット・デメリット
✔︎メリット・・・歯科医院より安価、目的によってはこちらで十分
✔︎デメリット・・・歯科医院ほどの効果は感じにくい
セルフホワイトニングサロンとは、その名の通り自分でホワイトニングを行います。私も一度だけ利用したことがあります。
値段・相場
キャンペーンを頻繁に行なっていたり、インターネット上でクーポンを配布していたりと、使い方によっては1000円前後で処置を受けられることも。黄ばみが気になる歯だけ綺麗にしたい、などのように使い分けると良いでしょう。
ホワイトニング方法は1種類
このようなエステサロンで行うホワイトニングには、大きく2種類があります。
②スタッフがホワイトニングしてくれるサロン
①や、②の歯科医師がいる場合でもあくまでホワイトニング「サロン」。歯科医院ではありません。そのため歯科医院と同様のホワイトニング剤は使用していません。ホワイトニングというよりは「クリーニング」です。歯科医院で行うホワイトニングと同じ効果は期待できません。
③市販のもので自分でホワイトニングする

メリット・デメリット
✔︎メリット・・・安価で手に入りやすい・試しやすい
✔︎デメリット・・・効果が感じにくい、全て自己責任
薬局やドラッグストアなど、市販であれば手に入りやすく、試しやすいのが最大のメリットです。1つ1つが歯科医院でのホワイトニングなどに比べると圧倒的に安価なため、試してみて効果がなければ次を試す・・・ということも気兼ねなくできますね。
もし歯が黄色い・茶色い原因がステイン(着色汚れ)であれば、市販のホワイトニング用品でも効果を感じられるでしょう。そのため、市販のものを試してみて、効果がなければ歯科医院でクリーニングやホワイトニングを受ける・・・というのが一番安く済ませる方法かもしれません。
私も実際そうでした。市販のもので気にしている歯の色が改善されれば一番安いですよね。私はそれで効果がなかったので、歯科医院でホワイトニングを受けました。
▼歯の色の原因によってホワイトニング方法は変わります。詳しくはこちら
https://www.matsumoto.or.jp/toothteeth/whitening-3/
値段・相場
✔︎数百〜数千円
ホワイトニング方法は1種類
日本で市販されているホワイトニング用品(歯磨き粉、ホワイトニングペンなど)には、歯科医院で使用できるような漂白成分は配合されていません。日本の法律によって決められているからです。
ゆえに薬局やドラッグストアなどで市販されているホワイトニング用品は、あくまでステイン(着色汚れ)を落とすことにとどまります。「歯が白くなる」などと書かれた歯磨き粉は、「歯が白くなる」というよりは「汚れを取って歯本来の色を取り戻す」という意味です。
「ステインを落とす」ということは同じであっても、歯磨き粉タイプ、液体タイプ、塗るタイプなどさまざまな商品が市販されています。
サロンで行うホワイトニング
・低価格でセルフホワイトニングが気軽にできる。
・歯科衛生士がいないのでクリーニングは自分で歯磨きをする。
・スタッフさんから説明を聞いたり手順のレクチャーがあり、自分でする。
・短い時間で効果を感じやすい。表面への汚れがおち、歯本来の色に戻すことができる。
・過酸化水素を使用していない。
歯科医院で行うホワイトニング

・オフィスホワイトニングとホームホワイトニングがあります。
オフィスホワイトニングのほうが歯科医院で高濃度の過酸化水素を使用して即効性があります。
歯本来の色以上に漂白していきます。
ホームホワイトニングはpHが中性に近いホワイトニング薬剤で少しずつ白くしていくので、効果が現れるのもゆっくりです。
デュアルホワイトニングはこの2種類を組み合わせてホワイトニングすることです。
白さが一番長持ちします。
※過酸化水素
歯以外につかないように防護をしたり、専門家(歯科医師・歯科衛生士)のみ歯への取り扱いが許可されています(薬機法)
まとめ

歯のホワイトニングには、歯科医院での高濃度薬剤による方法から、セルフホワイトニングや市販品を使った手軽な方法まで、幅広い選択肢があります。それぞれの方法には効果や費用、手間などの違いがあるため、ご自身の目的やライフスタイルに合ったものを選ぶことが大切です。また、ホワイトニングの効果を持続させるためには、日常的なケアや定期的なクリーニングが重要です。
監修

歯科衛生士 坂上明美
医療法人真摯会
クローバー歯科クリニック
まつもと歯科
【所属学会】
日本歯周病学会
日本審美歯科学会
日本医療機器学会
日本アンチエイジング歯科学会
【資格】
スイスデンタルアカデミーエキスパート
第2種滅菌管理士
ホワイトニングコーディネーター
デンタルコーディネーター