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歯石と食べ物の関連性

歯石と食べ物の関連性まとめ

まつもと歯科 理事長・総院長 松本 正洋

今回は「歯石と食べ物の関連性」について書いていきます。

歯石は食べ物を食べなければつかない?

料理

食べ物を食べなくても歯垢(プラーク)はつきます。お口の中に元々いる細菌たちのせいです。それらと唾液が合わさって石灰化し、固まったのが歯石です。ゆえに食べ物を食べなくても、歯石はつきます

例えば胃ろうなど、管を通して栄養を身体に送っている方(=経管栄養)でも、お口の中は汚れます。むしろ口から食べ物を食べることで唾液が多く分泌され、細菌が洗い流されるなど自浄作用が働きます。そのため口から食べ物を取っていない方ほど汚れやすいといっても過言ではありません。

経管栄養とは

管を用いて胃に直接栄養を送ることをいう。栄養は、食事によって口からとるのが最良であるが、舌、咽頭(いんとう)、喉頭(こうとう)、食道に疾患があって嚥下(えんげ)運動に障害のある患者、口腔(こうくう)や食道の手術後で手術部位を清潔かつ安静に保ちたい患者、意識不明、拒食症の患者などにはこの方法を用いる。管は一般には鼻腔または口腔を経るが、直接、胃や小腸内に挿入する方法もある。

引用 コトバンク

食後どれくらいで歯石になる?

料理

食べ物を食べた直後は、歯に汚れがついているようには見えません。歯垢(プラーク)は、食べ物を食べた後およそ4~8時間ほどで作られます。

歯磨きをしなかったり歯磨きしても磨き残しがあったりすると、その歯垢(プラーク)は歯石となり固まってしまいます。歯垢〜歯石になるまでの時間はおよそ48〜72時間2〜3日ですね。

2〜3日間歯磨きしないという方は少ないと思いますが、歯磨きの癖や磨き残しやすい場所があれば、知らぬ間に2〜3日放置されて歯石となります。歯磨きの癖や磨き残しをなくすためには、歯医者で歯科衛生士に歯磨き方法を習うのが一番です。

歯石を取ると食べ物がはさまりやすくなる?

料理

歯医者で歯石を取ってもらったことにより、歯と歯の間に隙間ができることも。そうなると歯石を取る前よりも食べ物がはさまりやすくなりますよね

そう思われる方もいると思います。しかし歯石は歯垢(プラーク)が固まったものであり、その歯垢(プラーク)は細菌の塊です。加えて、歯石自体も表面がザラザラしているため汚れが付きやすくなっています。また歯石の下に虫歯が隠れていることだってあります。

 ①お口の中の細菌数を減らす

 ②これ以上歯石をつかないようにする

 ③治療を円滑に進める

歯周病・歯茎の腫れだけでなく、これらのためにも歯石を取ってもらうのは重要なことと言えます。

歯石と食べ物の関連性に関するQ&A

歯石はどのようにできるのですか?

歯石は、口の中に存在する細菌と唾液が結合して石灰化し、固まったものです。食べ物を食べなくても、口内の細菌が存在し、それらと唾液が反応して歯石が形成されます。

歯石になるまでの時間はどのくらいですか?

食後およそ4~8時間後に歯垢が作られます。歯垢は48~72時間で歯石に固まります。つまり、食事後からおおよそ2~3日後に歯石となります。

歯石を取ることの利点は何ですか?

歯石を取ることにはいくつかの利点があります。まず第一に、歯石の除去によって口内の細菌数を減らすことができます。また、歯石を取ることによって新たな歯石がつきにくくなります。さらに、歯石を取ることは治療を円滑に進めるためにも重要です。

歯石と食べ物の関連性まとめ

歯のキャラクター

おおもとの原因である食べ物を食べなければ歯石はつかない・・・ということは決してありません。いつも通りの生活をし、しっかり歯を磨くことができれば歯石は防ぐことができます。

この記事の監修者
医療法人真摯会 まつもと歯科
理事長 歯科医師 総院長 松本正洋
1989年国立長崎大学歯学部卒業。1989年歯科医師免許取得。1998年医療法人真摯会設立。日本抗加齢医学会 認定医。日本歯周病学会。

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