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歯並び・歯列矯正

子どもの矯正を途中でやめてしまうよくある理由とは?途中でやめないための対策ガイド

子どもの矯正を途中でやめてしまうよくある理由とは?

まつもと歯科 理事長・総院長 松本 正洋

子どもの矯正でよくある離脱理由は?

子どもの矯正治療が途中で中断される理由には「装置の違和感」「痛み」「治療期間の長さ」「通院の負担」「費用面での不安」などがあります。これらは事前に知っておくことで予防や対策が可能です。

この記事はこんな方に向いています

  • 子どもの矯正を始めようか迷っている保護者の方
  • すでに矯正を始めたが、続けられるか不安な方
  • 子どものモチベーションが下がってきていると感じる方

この記事を読むとわかること

  1. 子どもの矯正でよくある離脱理由
  2. 離脱を防ぐために家庭でできるサポート
  3. 歯科医院とのコミュニケーションの大切さ
  4. 保護者が押さえておくべき継続のポイント

 

なぜ子どもの矯正は途中でやめてしまうことがあるの?

子どもの矯正は長期的に行われるため、途中でやめてしまうケースもあります。主な理由は「装置の違和感や痛み」「通院の負担」「治療期間の長さ」「費用」「モチベーション低下」などです。矯正を始める前に、こうしたリスクを理解し、歯科医師としっかり相談することが重要です。

矯正の中断は主に違和感・負担・費用・やる気低下が原因です。

装置の違和感や痛みが離脱につながるのはなぜ?

子どもの矯正装置は、歯や顎に力を加えるため、最初は違和感や軽い痛みを伴います。特に初期の数日間は食事や会話に影響が出やすく、子どもが「もうやめたい」と感じやすい時期です。保護者が「数日で慣れるよ」と声をかけたり、やわらかい食事を準備することで乗り越えやすくなります。

装置の違和感や痛みは一時的ですが、中断の大きな理由になりやすいです。

工夫できるポイント

  1. 食事は柔らかいものを中心にする
  2. 話す練習をして慣れていく
  3. 子どもに「必ず慣れる」ことを伝える

このように保護者のサポートと理解があると、子どもは装置に順応しやすくなります。

治療期間の長さや通院回数はどう影響するの?

子どもの矯正は成長に合わせて進めるため、数年単位での治療が一般的です。通院も1〜2か月に1回程度必要になり、部活や習い事で忙しい子どもにとって負担になります。この「長さ」と「通院負担」が途中離脱の原因になりがちです。

治療の長さと通院の負担が継続を妨げる要因になります。

対策のポイント

  1. 学校や習い事と両立できるスケジュール調整
  2. 通いやすい立地の医院を選ぶ
  3. 治療の進捗を子どもと一緒に確認する

時間的な負担を軽減する工夫が、矯正を続けるカギになります。

費用面の不安が理由になることはある?

矯正は自由診療であり、治療費が数十万円以上になることも多く、家庭にとって大きな負担です。途中で「費用が続けられない」と感じて離脱するケースもあります。治療開始前に総額を確認し、分割払いやデンタルローンを活用する方法も検討すると安心です。

費用は大きな理由の一つ。事前の見積もり確認と支払い方法の工夫が大切です。

押さえておきたいポイント

  1. 治療全体の見積もりを必ず確認
  2. 支払い方法の選択肢を知っておく
  3. 維持費やリテーナー代など追加費用も理解する

経済的な準備をしておくことで、途中離脱を防げます。

子どものモチベーション低下はどう防げる?

子どもの矯正治療は成果が出るまでに時間がかかり、途中で「変化が見えない」「装置がわずらわしい」と感じることでモチベーションが下がることがあります。

これを防ぐには「変化を実感できる工夫」「小さな成功体験を積ませる」「家庭と歯科医院で一緒に子どもを支える」ことが大切です。

具体的には、写真で治療前後を比較したり、ご褒美を設定したり、歯科医師からの励ましを活用するなど、複数のアプローチで子どもをサポートするのが有効です。

成果を実感させる工夫が、モチベーション低下を防ぎます。

子どもがモチベーションを失いやすい場面とは?

  1. 装置に慣れる前の初期段階
  2. 治療効果が目に見えにくい数か月間
  3. 友達にからかわれたとき
  4. 痛みや違和感でストレスを感じたとき

こうしたタイミングで「やめたい」と思うことが多いため、事前に保護者や歯科医師が理解してサポートすることが重要です。

モチベーションを維持する工夫(家庭でできること)

  1. 写真で変化を見せる
    → 月ごとに口元や歯並びを撮影して、少しずつ整ってきた様子を子どもと一緒に確認する。
  2. ご褒美ルールをつくる
    → 通院や装置の装着を頑張れたら、小さなおやつやシール、ご褒美ノートを渡す。
  3. 一緒にケアする
    → 歯磨きを親子で一緒に行い「頑張ってるね」と声をかける。
  4. 矯正体験を共有する
    → 兄弟姉妹や保護者自身の矯正体験を話し「未来は良いことがある」と伝える。

家庭での小さな工夫が、子どもにとって「頑張る力」になります。

歯科医院でできるサポート

  1. 経過をわかりやすく説明する
    → 子どもに合わせた言葉で「今ここまで動いたよ」と具体的に教える。
  2. 写真や模型で成果を見せる
    → 治療前後の比較を見せると「こんなに変わった!」と実感できる。
  3. スタッフの声かけ
    → 衛生士や歯科医師から「よく頑張ったね」と言われるだけでも大きな励みになる。

歯科医院側の積極的な声かけや説明は、子どもの自信を引き出し継続につながります。

モチベーションが下がる原因と対策一覧

モチベーションが下がる原因 子どもの感じ方 保護者・家庭でできる工夫 歯科医院でできるサポート
装置の違和感・痛み 「痛い」「しゃべりにくい」「食べにくい」 柔らかい食事を用意/「すぐ慣れるよ」と励ます 痛みが続く場合は調整/痛みの仕組みをわかりやすく説明
効果が見えにくい 「全然変わってない」「意味あるの?」 定期的に写真で変化を見せる/小さなご褒美を設定 ビフォー・アフターの写真や模型を提示して成果を共有
通院の負担 「また行くの?」「面倒くさい」 学校や習い事と両立できるスケジュールにする 通院間隔や所要時間を配慮して調整
友達からのからかい 「恥ずかしい」「笑われる」 家族でサポートし自信を持たせる/経験者の話を聞かせる 医師やスタッフから「矯正は前向きなこと」と伝える
長期間の治療 「いつまで続くの?」 ゴールまでのステップを一緒に確認/区切りごとに達成感を共有 治療の見通しをわかりやすく説明し、進捗を伝える

この表のように「原因 → 感じ方 → 家庭でできる工夫 → 歯科医院でのサポート」を整理すると、モチベーション低下がどこから来ているかを理解しやすくなります。保護者だけでなく歯科医院とも連携しながら、子どもが「頑張れる仕組み」を一緒につくることが大切です。

モチベーション維持のカギは「成果の見える化」と「心理的サポート」

矯正はゴールが数年先にあるため、子どもにとって「未来の自分」を想像するのは難しいものです。そのため、日常での小さな達成感を積み重ね、成果を実感させる工夫が不可欠です。さらに、保護者と歯科医院が一体となって支えることで、子どもは「一人じゃない」と安心し、矯正を最後まで続けられる可能性が高まります。

保護者ができるサポートにはどんなものがある?

矯正を続けるうえで、保護者のサポートは不可欠です。装置の管理や歯磨きのサポート、通院の送迎など、子ども一人では難しい部分を支えることで治療がスムーズになります。また、子どもが嫌がるときも頭ごなしに叱らず「一緒に頑張ろう」という姿勢が大切です。

保護者の理解とサポートが、矯正を続ける力になります。

サポートの具体例

  • 歯磨きや装置のケアを一緒に行う
  • 通院を習慣化する
  • 前向きな声かけをする

家族の支えがあることで、子どもは安心して矯正に取り組めます。

まとめ

離脱理由を知って、最後まで治療を続けよう

子どもの矯正でよくある離脱理由には「装置の違和感」「治療期間の長さ」「費用の不安」「モチベーション低下」などがあります。しかし、これらは事前に理解し、歯科医師と相談しながら家庭で工夫することで防げるケースが多いです。治療を最後まで続けることが、将来の健康的で美しい歯並びにつながります。

離脱理由を理解し、事前に対策することが継続のカギです。

この記事の監修者
医療法人真摯会 まつもと歯科吹田本院
理事長 歯科医師 総院長 松本正洋
1989年国立長崎大学歯学部卒業。1989年歯科医師免許取得。1998年医療法人真摯会設立。日本抗加齢医学会 認定医日本歯周病学会

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