
歯がボロボロで歯医者行くのが恥ずかしいという方がおられます。今日は、歯がボロボロの状態をなぜ治す必要があるのか等ご説明します。
目次
ボロボロの歯を早く治さなければいけない理由
ボロボロの歯をなぜ早く治療しなければならないのか。また、口腔内の歯や歯肉が悪化するのを放置したらどうなるか、流れを追ってご紹介します。
- 虫歯菌の排出する酸でエナメル質が溶けて変色する
- 象牙質まで穴が開き、自覚症状(腫れ・痛み・膿)が出ても歯科医院へ行かず放置
- 神経(歯髄)や歯の根(歯根)まで虫歯菌が進行し、膿の袋が出来てしまう
- 露出している歯の部分(歯冠)が抜けてしまい、あごの骨(顎骨)が虫歯菌で痩せてしまい、食べ物を噛むことができなくなる
- 上あご(上顎)にむし歯があると副鼻腔炎のリスクが高い
- 下あご(下顎)・上あご(上顎)関係なく骨髄炎になる可能性がある
- 虫歯菌が血液に入ってしまうと血管で全身に回り、脳梗塞や心筋梗塞に陥る可能性がある
お口の中の歯がボロボロという状態は、全身の健康管理のためにも改善する必要があります。治療の際に生じる痛みや音が苦手だという患者さんは、状態をスタッフやドクターへご相談ください。
ひどい虫歯は歯医者さんで恥ずかしい?
男性・女性に関わらず、重度のひどい虫歯を歯医者さんで見せるのは恥ずかしいと医院へ行くのを躊躇う方がいらっしゃいます。ただ、先程も申しましたが、歯や歯茎だけの問題ではありません。顎骨・副鼻腔・血液疾患など様々な種類の病気になるリスクを上げてしまいます。なるべく早く予約をして、通院しましょう。
歯医者さんを避けがちな理由
また、歯医者さんを避けてしまう原因で下記のようなものがあります。
- 歯科医師に怒られた経験からトラウマになっている
- 歯科医師の処置で痛みを覚えたから嫌になっている
- 歯科医師にこんな状態を見せるのが恥ずかしい
歯科恐怖症と呼ばれる方の場合、小さな子供の時に歯科医師から怒られたり、処置の際に何も説明をせずいきなり行われて驚いたり、対処の際に痛みが生じると、歯医者さんは怖いと思ってしまうのは仕方のないことです。
歯医者さんが怖い方がボロボロの歯を治すには?
歯科にトラウマがある場合、なるべく怖い思いをせずに歯を治したいと思う方がほとんどだと思います。その際には、下記の麻酔や治療を行っているクリニックを選ぶと、眠っている間に治療を終わらせてもらうことが出来ます。
笑気麻酔
- 鼻から亜鉛華窒素入りガスを吸入する
- 麻酔作用がセデーションに比べて弱いため、恐怖症の方には静脈内鎮静法を適用する
- 笑気麻酔は保険診療で受けられます
静脈内鎮静法(点滴麻酔・セデーション)
- 静脈に鎮静剤を点滴する
- 半分眠り、お酒を飲んだふわふわした状態になり不安や恐怖心を失くします
- 生体監視モニターできちんと心拍数や呼吸など全身管理をする麻酔科の専門医が付き添う(当院の場合)
無意識歯科治療
- 静脈内鎮静法を利用した歯科治療
- 眠っている間に歯科治療が可能なため痛みや恐怖心を感じない
- 歯科の器具が口腔内に入ると嘔吐反射が出る方・短期間で集中して虫歯治療を終わらせたい方に効果的である
歯がボロボロで歯医者へ行くのが恥ずかしいに関するQ&A
ボロボロの歯を早く治療しなければならない理由は、虫歯菌による酸によってエナメル質が溶けて変色し、穴が開いたり膿ができたりするからです。放置すると、神経や歯根まで進行し、顎骨が虫歯菌で痩せて食べ物を噛むことができなくなったり、血液中に虫歯菌が入り全身に回り脳梗塞や心筋梗塞のリスクが高まります。
口腔内の歯や歯肉が悪化するのを放置すると、虫歯菌による酸によってエナメル質が溶けて変色し、穴が開きます。さらに虫歯菌が進行し神経や歯根にも侵入し、膿の袋ができる可能性があります。最終的には歯冠が抜けて顎骨が虫歯菌で痩せてしまい、食べ物の咀嚼が困難になる可能性があります。
歯科恐怖症の方は、治療中に不安や痛みを最小限に抑えられる歯医者さんを選ぶと良いです。笑気麻酔や静脈内鎮静法(点滴麻酔・セデーション)などを行っているクリニックを選ぶと、治療中に眠っている間に治療を受けることができます。
まとめ
虫歯や歯周病などのお口の病気は、放っておくと重症化していき、歯を失うことに繋がります。ボロボロの歯が詰め物(インレー)や被せ物(クラウン)で綺麗になれば、患者さんも周囲の人の目を気にせずお口を開けられたり、今後は歯磨きやセルフケアを頑張ろうという気持ちになると思います。全身の健康のためにもなるべく早く歯医者さんの診療を受けることをおすすめします。
監修

歯科衛生士 坂上明美
医療法人真摯会
まつもと歯科
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