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歯磨きでおえってなるけどどうすれば良い?

歯磨きでおえってなるけどどうすれば良い?

歯磨きでおえってなるという方は一定数おられます。今日は歯磨きでオエッてなる理由や、改善できるかもしれない処置について詳しくご紹介いたします。

歯磨きでおえってなるのはなぜ?

歯みがき中に歯ブラシが喉の奥の方へ行き、おえってなった経験はありませんか。えずくと表現する場合がありますが、そのような現象を嘔吐反射と専門的に呼びます。喉の奥へ異物がくると生理的に起こる症状で、身体の異常などではありません。

  • 奥歯を磨いている時
  • 舌を磨いている時

オエッてなりやすい人の特徴は?

一般的にはこのような時に起こりやすい特徴と言えます。ただ、過敏な人は、口腔内になにかものが入ると感じた段階で、吐き気を催すことがあります。年齢や性別などは関係ないとされていますが、下記の方は特に歯磨きでえずきやすいです。

  • 妊娠中の女性
  • 子供の時に喉に物を詰まらせトラウマになっている方

参照先:Gazi University

おえってなるからと歯磨きを放置してはだめ!

オエッてなるからと歯磨きを控えてはいけません。歯みがきにはお口の健康を保つ大事な役割があります。

歯磨きを行わない場合
  1. 食事の際に食べ物を前歯で小さくし奥歯で噛む
  2. 食べかす・歯垢(プラーク)が歯間・歯肉・歯の表面に付着する
  3. 口腔内に存在する虫歯菌が酸を排出する
  4. 歯のエナメル質が溶けるなど、細菌感染を起こす
  5. 歯垢が歯石となり、歯周ポケットに沈着する
  6. 歯周病の症状である歯茎の腫れや膿や口臭の原因になる
  7. 歯が感染により抜けてしまい、義歯治療が必要となる

むし歯や歯周病など重症化すれば、自分の歯で噛み食事を行うという生活が送れません。歯磨きは必ず食後に行いましょう。就寝前の歯磨きは、タフトブラシや、デンタルフロス、歯間ブラシなど補助装置を使用し、重点的に行うとより清潔で健康的な口腔内を保つことが可能です。

嘔吐反射が起きやすいが、歯科治療を行わなければならないという方は、麻酔を併用した治療が可能な歯科医院で治療を行いましょう。笑気麻酔や静脈内鎮静法など、歯科で治療を行う際に受けられる処置があります。麻酔科医や設備がきちんとそろっているクリニックを選んでください。

おえってならない歯磨きとは

おえってならないとは言い切れませんが、なりにくいように回避することは可能です。歯磨きの方法についてご案内します。

小さなヘッドの歯ブラシを使う
大きなヘッドの歯ブラシを使うと、喉や舌先に当たりやすく嗚咽が出やすいです。小さなヘッドの歯ブラシで1~2本ずつ磨いていくとオエッとなりにくいでしょう。

歯磨き粉の匂いが少なく、低発泡性のタイプにする
歯磨き剤には様々な種類があり、臭いや発泡性もメーカーにより異なります。香料がないタイプや、発泡剤を使用していない歯磨きジェルを選んでみましょう。歯ブラシを水につけるのみで磨くというのも、効果的です。

あごを引いて歯磨きをする
上向きで歯みがきをすると、どうしても歯磨き剤が喉に流れ込みやすく嘔吐反射の原因になります。あごを引いて、歯磨きを行うようにすることが大切です。

舌に触れることがないようにブラッシングする
舌が嘔吐反射のスイッチになる方もおられますので、歯ブラシのヘッドが当たらないように歯磨きを行いましょう。

冷蔵庫で冷たくした歯ブラシを使用する
常温の歯ブラシと比べて、しっかり冷やした歯ブラシで歯を磨くと嘔吐反射が起きにくいです。

歯磨きで嘔吐反射に関するQ&A

歯磨きで嘔吐反射が起こるのはなぜですか?

歯磨き中に歯ブラシが喉の奥に当たることで、嘔吐反射が誘発されるためです。これは生理的な反応であり、身体の異常ではなく、喉の奥に異物が来ると起こる自然な現象です。

嘔吐反射が起きやすい人の特徴は?

嘔吐反射が起きやすい人は、口腔内に物が入るとすぐに吐き気を感じる傾向があります。一般的に年齢や性別は関係ありませんが、妊娠中の女性や子供時に喉に物が詰まった経験がある人などが特に歯磨き中に嘔吐反射を起こしやすいです。

歯磨きで嘔吐反射を避ける方法はありますか?

嘔吐反射を避けるためには、小さなヘッドの歯ブラシを使ったり、匂いが少なく低発泡性の歯磨き剤を選んだりすることが効果的です。歯磨き時にあごを引いて磨くことや、舌に触れないように注意することも重要です。また、冷蔵庫で冷やした歯ブラシを使用することも嘔吐反射を軽減する方法として考えられます。

まとめ

毎日歯磨きするたびにおえってなる方は、歯科医院での治療においても器具がお口の中に入るたびにそのような状態になります。心理的に負担を感じられる方が多いと思いますが、歯医者さんで相談し、歯磨き指導を受けることをおすすめします。嘔吐反射が少なくなれば虫歯や歯周病のない状態を保つ定期健診へ通いましょう。ご自身の歯を長く健康に保つことは予防歯科の観点からもとても大切です。

監修

歯科衛生士 坂上明美

医療法人真摯会
まつもと歯科

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この記事の監修者
医療法人真摯会 まつもと歯科
理事長 歯科医師 総院長 松本正洋
1989年国立長崎大学歯学部卒業。1989年歯科医師免許取得。1998年医療法人真摯会設立。日本抗加齢医学会 認定医。日本歯周病学会。

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