
今回は「歯列矯正で保険適用になるとき」について解説します。
目次
歯列矯正は保険がきくもの?


これは全国どこの歯医者に行っても同じです。そのため歯列矯正の治療中、保険証は必要ありません。
ただ、一定の条件が認められると歯列矯正にも保険が適用されます。その条件をご紹介します。
歯列矯正で保険適用になるとき

国が認めた疾患に当てはまる場合=疾患による歯並びの異常であるとされた場合は、歯列矯正に保険が適用されます。
また以下のような疾患であっても、国に申請している歯医者でないと保険がききません。歯列矯正を受ける前に歯医者に確認してみましょう。

【歯列矯正で保険適用①】唇顎口蓋裂の場合
唇顎口蓋裂とは?
妊娠初期 (6~11週頃) に、胎児の顔面を形成する組織の融合が何らかの原因で上手くいかず、その部位に裂け目が残ってしまうこと。唇が裂けた口唇裂、口蓋が裂けた口蓋裂、上あごの歯茎が裂けた顎裂がある。
参考 日本口腔外科学会
唇顎口唇裂により歯並びの異常・かみ合わせの異常が見られる場合は、歯列矯正に保険が適用されます。
【歯列矯正で保険適用②】ダウン症候群の場合
ダウン症候群とは?
染色体異常による病気。特有の顔貌を示し、全身の筋肉弛緩・心臓の形態異常・ヘルニア・てんかん・乾燥肌・精神発達遅延などを伴うことが多い。
参考 コトバンク
ダウン症候群により歯並びの異常・かみ合わせの異常が見られる場合は、歯列矯正に保険が適用されます
【歯列矯正で保険適用③】筋ジストロフィーの場合
筋ジストロフィーとは?
遺伝性で、骨格筋の進行性萎縮と筋力低下を特徴とする筋肉の病気。
参考 コトバンク
筋ジストロフィーにより歯並びの異常・かみ合わせの異常が見られる場合は、歯列矯正に保険が適用されます
【歯列矯正で保険適用④】その他疾患がある場合
その他疾患によって歯列矯正の必要性が認められる場合、歯列矯正に保険が適用されます。詳しくは日本矯正歯科学会のサイトでまとめられています。
できる限り安く歯列矯正をする方法3つ

【歯列矯正の治療費を安くする方法①】医療費控除を利用する

医療費控除とは
自分自身や自分と生計を一にする配偶者や親族が、毎年1月1日~12月31日までの一年間に支払った医療費を、その年の所得税から差し引くことができる制度のこと。医療費控除について記した確定申告書を提出することにより利用できる。
引用 コトバンク
医療費控除は、最高で200万円までが控除の対象となります。歯列矯正治療で支払った金額や、通院にかかった交通費などにも適応されます。
医療費控除を受けるためには、翌年の確定申告期間に、近くの税務署へ書類を出さなくてはいけません。

【歯列矯正の治療費を安くする方法②】高額療養費制度を利用する
高額療養費制度(高額医療費制度)とは
被保険者の医療費の自己負担額が高額になる場合、負担を軽減するために、一定の金額(自己負担限度額)を超えた分が、保険者から払い戻される制度。
引用 コトバンク
高額療養費制度の上限額は、本人の所得や年齢によっても変わります。高額療養費制度については、健康保険組合に申請書を出さなくてはいけません。期間も決まっているので問い合わせてみましょう。
【歯列矯正の治療費を安くする方法③】デンタルローンを組む
この方法は治療費を安くするというよりは、支払い1回あたりの負担を軽くするものです。
▼デンタルローンについてはこちらでまとめています。

歯列矯正の保険適応についてまとめ

歯列矯正治療では、基本的に保険がききません。先天的なご病気があるなど、特別な理由がある場合にのみ保険がききます。
歯列矯正では身体に負担がかからないようゆっくり歯を動かしていくため、治療には数年かかります。さまざまな制度を上手く使えば、治療費を少しでも安くすることができるでしょう。
監修

医療法人真摯会
クローバー歯科クリニック
まつもと歯科
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