ワイヤー矯正はいつまで痛い?痛みのピークと痛みを和らげる5つの対処法

まつもと歯科 総院長 松本 正洋

「ワイヤー矯正は、いつまで痛い?」

ワイヤー矯正を始める前や、装置を付けた直後は、痛みがどのくらい続くのか不安になる方も多いと思います。

ワイヤー矯正の痛みは、装置を付けた直後やワイヤーを調整したあとに出やすく、24時間前後から2〜3日程度がつらく感じやすい時期です。その後は徐々に軽くなり、多くの場合は1週間ほどで落ち着いていきます。

ただし、「歯が動くことで感じる痛み」と「ワイヤーやブラケットが頬・唇に当たる痛み」では、原因も対処法も違います。

この記事では、ワイヤー矯正の痛みがいつまで続くのか、ピークはいつなのか、痛みを和らげる5つの方法、歯科医院へ相談した方がよい症状について解説します。

この記事を読むとわかること

  1. ワイヤー矯正の痛みはいつまで続くのか
  2. 痛みのピークはいつなのか
  3. なぜワイヤー矯正で痛みが出るのか
  4. 痛みを和らげる5つの対処法
  5. 歯科医院へ相談した方がよい痛み

 

ワイヤー矯正の痛みはいつまで続く?

装置を付けた直後やワイヤー調整後は、数時間してから痛みや歯が浮くような感覚が出始め、24時間前後から2〜3日程度につらく感じることがあります。その後は徐々に軽くなり、多くの場合は1週間ほどで落ち着きます。

痛みの感じ方には個人差があります。

「翌日はかなり噛みにくかった」という方もいれば、「押されるような違和感だけだった」という方もいます。

また、矯正治療中ずっと同じ痛みが続くわけではありません。装置を付けた直後やワイヤーを調整したあとに痛みが出て、数日すると落ち着くという経過を繰り返すことがあります。

ワイヤー矯正の痛みは治療中ずっと続くものではなく、装置装着・調整後の数日間に出やすいのが特徴です。

痛みの経過をあらかじめ知っておくと、「いつまで続くのだろう」という不安を減らしやすくなります。
ただし、以下はあくまで目安で、感じ方には個人差があります。

時期 痛みの目安
装置装着〜数時間 違和感や歯が押されるような感覚が出始めることがあります
24時間前後 痛みが強くなりやすい時期です
2〜3日程度 噛んだときの痛みや歯が浮く感じが続くことがあります
4日〜1週間程度 徐々に痛みが軽くなっていくことが一般的です
1週間以降 多くの場合はかなり落ち着きます

1週間ほど経っても強い痛みが続く場合や、時間とともに悪化する場合には、矯正による通常の痛み以外の原因がないか確認してもらいましょう。

ワイヤー矯正の痛みのピークはいつ?

痛みのピークは、装置を付けたあとやワイヤー調整後の24時間前後が一つの目安です。ただし、人によっては2〜3日程度まで強く感じることがあります。

そのため、

「翌日に一番痛かった」
「2日目が噛みにくかった」
「3日くらい違和感が続いた」

といった経過は珍しいものではありません。

痛みは通常、ピークを過ぎると少しずつ軽くなっていきます。

反対に、3日、4日と経つにつれて痛みが強くなっている場合には、装置の刺激や別のトラブルがないか確認が必要です。

「何日目が必ずピーク」と考えるより、装置装着・調整後の1〜3日程度がつらくなりやすい時期と考えるとわかりやすいでしょう。

ワイヤー矯正ではなぜ痛みが出る?

ワイヤー矯正の痛みには、大きく分けて「歯が動くことで感じる痛み」と「装置が口の中に当たる痛み」があります。

矯正では、歯に弱い力をかけて少しずつ動かしていきます。その過程で歯の周囲の組織が反応するため、歯が浮くような感覚や、噛んだときの痛みが出ることがあります。

また、初めて装置を付けた直後は、ブラケットやワイヤーに頬や唇がまだ慣れていないため、擦れたり口内炎ができたりすることもあります。

ワイヤー調整後にも再び歯へ力がかかるため、一時的に痛みが出ることがありますが、通常は数日で落ち着いていきます。

ワイヤー矯正の痛みは一種類ではありません。「歯そのものが痛いのか」「装置が当たって痛いのか」を分けて考えることが大切です。

痛みの原因によって、対処方法も変わります。
まず「どこが、どのように痛いのか」を確認してみましょう。

痛みの種類 感じ方 主な原因
歯が動く痛み 歯が浮く・押される・噛むと痛い 矯正力が歯や周囲組織に伝わるため
食事中の痛み 硬いものを噛むと痛い 動いている歯に噛む力が加わるため
装置が当たる痛み 頬や唇がヒリヒリする ブラケットやワイヤーとの摩擦
ワイヤーの刺激 頬にチクチク刺さる ワイヤーの端が粘膜へ当たっているため

特に、歯が動くことで感じる鈍い痛みと、ワイヤーが刺さる鋭い痛みを同じように我慢しないことが重要です。

ワイヤー矯正の痛みを和らげる5つの対処法は?

痛みの原因に合わせて対処することで、食事や日常生活への影響を軽くできることがあります。

1.硬い食べ物を避ける

装置を付けた直後や調整後は、歯を噛み合わせるだけでも痛む場合があります。

その間は、

  • おかゆ
  • うどん
  • 豆腐
  • 卵料理
  • スープ
  • 柔らかく煮た野菜

など、強く噛まなくても食べられるものを選びましょう。

硬いせんべいやナッツ、噛み切りにくい肉などは、痛みが落ち着くまで控えると負担を減らせます。

2.矯正用ワックスを使う

  • ブラケットやワイヤーが頬・唇に当たって痛い場合には、矯正用ワックスを装置へ付けることで摩擦を減らせます。
  • 歯が動くことによる痛みには使えませんが、装置による擦れや口内炎には役立ちます。

3.必要に応じて鎮痛薬を使う

  • 痛みで眠れない、食事が難しい場合には、歯科医院から指示された鎮痛薬を使用する方法があります。
  • 市販薬を使用する場合も、持病や服用中の薬がある方は、歯科医師や薬剤師に確認してください。

4.歯磨きをやさしく続ける

痛いからといって歯磨きをやめるのはおすすめできません。

ブラケット周囲に歯垢が残ると、歯茎に炎症が起こり、矯正とは別の痛みが加わることがあります。

歯ブラシを強く押しつけず、装置の周囲を丁寧に磨きましょう。

5.装置の異常があれば我慢せず相談する

ワイヤーが頬へ刺さる、ブラケットが外れた、装置が大きく動く場合には、自然に治まらないことがあります。

そのまま我慢するより、歯科医院へ連絡して対応方法を確認しましょう。

痛みを和らげるポイントは「我慢すること」ではありません。痛みの原因に合った対処をすることです。

5つの対処法を、症状別に整理すると次のようになります。
「今の痛みに何をすればよいか」を判断するときの目安にしてください。

症状 対処法
噛むと歯が痛い 柔らかい食事を選ぶ
頬・唇に装置が当たる 矯正用ワックスを使う
痛みが強く生活に支障がある 指示された鎮痛薬を使用する
歯茎が痛い・腫れる やさしく丁寧に歯磨きをする
ワイヤーが刺さる・装置が外れた 歯科医院へ連絡する

同じ「矯正中の痛み」でも原因はさまざまです。自分の症状に合った方法を選びましょう。

ワイヤー矯正中の食事はどうすれば痛みを減らせる?

痛みが強い1〜3日程度は、噛む力をあまり必要としない食品を選ぶと食事がしやすくなります。

特に装置装着直後は、歯を噛み合わせたときに痛みが出やすいため、「硬いものを避ける」だけでかなり楽になることがあります。

一方で、痛みが落ち着いてきたら必要以上に柔らかいものだけを食べ続ける必要はありません。

また、粘着性の強い食品や非常に硬い食品は、痛みだけでなく装置の脱離につながることもあるため注意しましょう。

痛みが強い数日だけ食事を調整し、落ち着いてきたら少しずつ普段の食事へ戻していくとよいでしょう。

どんな痛みなら歯科医院へ相談した方がいい?

数日で少しずつ軽くなっていく鈍い痛みはワイヤー矯正でよくみられますが、強い痛みが長く続く場合や装置に異常がある場合は歯科医院へ相談してください。

正常な範囲かどうかを見るときは、「痛みの強さ」だけでなく「時間とともに軽くなっているか」が重要です。

症状 対応の目安
調整後に歯が浮くように痛む 数日で軽くなるなら経過を見ることが多い
噛んだときだけ痛い 柔らかい食事で様子を見る
1週間ほど経っても強い痛みが続く 歯科医院へ相談する
日に日に痛みが強くなる 歯科医院へ相談する
ワイヤーが刺さって傷になっている 早めに相談する
ブラケットやワイヤーが外れている 歯科医院へ連絡する

特に、ワイヤーの先端が刺さっている場合や装置が外れている場合は、「そのうち慣れる」と我慢し続ける必要はありません。

ワイヤー矯正中は「痛いかどうか」だけでなく、「痛みが日ごとに軽くなっているか」を確認することが大切です。

まとめ|ワイヤー矯正の痛みは1〜3日がつらく、1週間ほどで落ち着くことが多い

ワイヤー矯正の痛みは、装置装着後や調整後に数時間かけて現れ、24時間前後から2〜3日程度がつらくなりやすい時期です。

その後は徐々に軽くなり、多くの場合は1週間ほどでかなり落ち着きます。

痛みがある場合は、

  1. 硬い食べ物を避ける
  2. 矯正用ワックスを使う
  3. 必要に応じて鎮痛薬を使う
  4. 歯磨きをやさしく続ける
  5. 装置の異常があれば歯科医院へ相談する

という方法で対処します。

また、ワイヤー矯正中の痛みには、歯が動くことによる痛みと、ブラケットやワイヤーが粘膜に当たる痛みがあります。

数日で少しずつ軽くなる痛みであれば、矯正治療に伴う一時的な症状であることが多いですが、

  1. 1週間ほど経っても強い
  2. 日に日に悪化する
  3. ワイヤーが刺さる
  4. 装置が外れている

といった場合には、歯科医院へ相談しましょう。

ワイヤー矯正の痛みは治療中ずっと続くものではありません。ピークと対処法を知り、異常な痛みだけを見逃さないことが大切です。

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参考文献・情報源